PR

ChatGPTを使って法人決算・確定申告を自分でやってみた|AIは税理士代わりではなく「壁打ち相手」に便利

今回、会社の法人決算から確定申告までを自分でやってみました。

棚卸をして、決算整理仕訳を確認し、法人税申告書を作り、e-TaxとeLTAXから電子申告し、最後に納税まで行いました。

一連の流れについては別の記事でも書いていますが、今回かなり助けになったものがあります。

ChatGPTとCodexです。

といっても、

「AIに全部任せたら法人税申告が完成した」

という話ではありません。

今回やったのは、ChatGPTやCodexを壁打ち相手として使う方法です。

自分で帳簿や申告書を見ながら、

「この仕訳で合っている?」

「この残高はおかしくない?」

「この欄には何を入れる?」

「この処理とこの処理ならどちらが自然?」

とひたすら質問しました。

そして回答をそのまま採用するのではなく、複数の意見や資料を見ながら、最終的には自分で判断して進めました。

これが、自力でネット検索だけをしながら決算するより、かなりはかどりました。

姫野秀徳

組み込みエンジニアとしてメーカー勤務10年。
第二種電工事士、基本情報技術者、Code.org認定教師。
microbitを用いた電子工作&プログラミング教室を開校。
組み込み開発の実際を発信するyoutube活動も行う。

姫野秀徳をフォローする
組み込みオンライン学習システム"クミタテ"を作っています クミタテを見る

最初は仕訳帳のチェックから始めた

法人税申告書を作る前に、まず必要なのは会計帳簿を正しい状態にすることです。

今回も最初から申告書を書き始めたわけではありません。

まず、

  • 仕訳帳
  • 総勘定元帳
  • 残高試算表
  • 貸借対照表
  • 損益計算書

などを確認しました。

ここでChatGPTにデータを見せながら、

「おかしそうな仕訳はない?」

と確認していきました。

自分一人で帳簿を見ると、どうしても、

「去年からこう入力しているから大丈夫だろう」

と流してしまいます。

ところが、第三者のような立場から見てもらうと、

「この残高は何ですか?」

「この仕訳だと期末に残高が残り続けませんか?」

といった疑問が出てきます。

これがかなり役に立ちました。

AIに聞かれて初めて自分も疑問を持つ

今回面白かったのは、

AIから指摘されたことで、自分も初めて帳簿に疑問を持つ

場面が何度もあったことです。

例えば、残高試算表を見て、

「この未払費用はなぜこの金額残っているんだろう?」

となれば、今度は総勘定元帳を確認します。

そこで過去の仕訳までさかのぼって、

「この仕訳がおかしいのでは?」

と調べていきます。

一つずつ確認していくと、

単に会計ソフトへ入力していただけだった数字が、意味のある数字に見えてくる

ようになりました。

これは自分で法人決算をした大きなメリットだったと思います。

分からないことをその場ですぐ聞ける

ネット検索だけで調べる場合、

「そもそも何という言葉で検索すればいいのか分からない」

という問題があります。

例えば、

「仕事は9月中に終わっているけれど、請求書は9月30日に作成して、入金は翌月」

という具体的な状況があったとします。

ネットで調べるなら、

「法人 決算 売掛金 売上 計上時期」

など、適切な検索ワードを自分で考える必要があります。

そして検索結果を何ページも読んで、

「自分のケースはどれに当てはまるのか」

を判断します。

ChatGPTの場合は、そのまま状況を書いて質問できます。

「こういう取引なんだけど、これは売掛金でいい?」

と聞けば、そのケースに合わせて説明してくれます。

分からなければ、

「もう少し簡単に説明して」

「じゃあこの場合は?」

と続けて聞けます。

この会話しながら理解できるという部分が、ネット検索との大きな違いでした。

「答え」より「なぜそうなるのか」を聞いた

今回意識したのは、

仕訳だけを教えてもらわないこと

でした。

例えば、

「借方はこれ、貸方はこれです」

と言われても、それだけでは次回また同じところで迷います。

そのため、

「なぜこの仕訳になるの?」

まで聞くようにしました。

棚卸であれば、

「なぜ期末在庫を費用から外すのか」

売掛金であれば、

「なぜ入金日ではなく売上が成立した時点で考えるのか」

未払費用であれば、

「なぜまだ支払っていない費用を今期に計上するのか」

というところまで確認します。

理由が分かると、別の取引が出てきても自分で判断しやすくなります。

ChatGPTだけでなくCodexにも聞いた

今回はChatGPTだけではなく、Codexも壁打ち相手として使いました。

同じ内容について、

「こちらではこう言われたけれど、どう思う?」

と別のAIにも聞いてみます。

必ず同じ回答になるとは限りません。

むしろ、

「こっちはこう考えているけれど、こっちは別の観点を指摘している」

ということがあります。

その場合は、

なぜ意見が違うのか

をさらに確認します。

最終的には、

「この考え方なら自分の取引にはこちらが合っていそうだ」

と自分で判断します。

個人的には、AIを使うときはこの方法がかなり良いと思いました。

AIの回答をそのまま信じない

今回かなりAIを使いましたが、一番重要だと思ったのは、

AIの回答をそのまま採用しない

ことです。

ChatGPTもCodexも間違えることがあります。

特に税務では、

  • 会社の状況
  • 取引の内容
  • 過去の申告
  • 適用する制度

によって答えが変わる場合があります。

そのため、

「AIがこう言ったからこの仕訳にした」

ではなく、

AIの回答を材料にして、自分で納得できるところまで確認する

という使い方をしました。

必要なところについては、国税庁や自治体などの公的資料も確認します。

AIは税理士の代わりというより、

調べる方向を一緒に考えてくれる相手

として使う方が合っていると思います。

分からない画面もそのまま見せられる

今回かなり便利だったのが、スクリーンショットをそのまま見せられることでした。

e-TaxやeLTAXを使っていると、

「この画面のどこを押せばいいんだ?」

ということが何度もあります。

文章で説明しようとすると、

「〇〇というメニューの中に△△があって……」

とかなり面倒です。

そこで画面のスクリーンショットを貼って、

「次どこ?」

と聞きます。

すると、その画面を見ながら、

「この項目を確認」

「ここから進む」

という形で話を続けられます。

今回の電子申告では、この使い方をかなりしました。

PDFの申告書も一緒に確認した

申告書についても、PDFを見ながら確認しました。

例えば前年の法人税申告書を見て、

「この157円は何だろう?」

となった場合、関連する別表を一緒に確認します。

別表一だけでは分からなければ別表五、別表六を見る。

それでも分からなければ前年の数字とのつながりを見る。

こうして、

一つの数字がどこから来たのか

を追いかけていきました。

法人税申告書は最初に見ると数字だらけで意味不明ですが、自分の会社の数字を一つずつ追っていくと少しずつ読めるようになります。

「分からない」をすぐ潰せるのが大きい

自力でネット検索していたときとの一番大きな違いは、

分からないところで止まりにくい

ことだと思います。

以前なら、

「分からない
→ 検索する
→ 欲しい情報が見つからない
→ 別のキーワードで検索
→ それでも分からない
→ 面倒になって翌日にする」

ということがよくありました。

今回は、

「分からない
→ その場で聞く
→ 回答を見る
→ さらに分からない部分を聞く」

と進められます。

法人決算は一つ分からないところがあると、その先の数字も確定できません。

そのため、この速度の差はかなり大きかったです。

AIとのやり取りがそのまま作業記録になる

もう一つ便利だったのが、

会話自体が記録として残る

ことです。

例えば、

「なぜこの仕訳を変更したんだっけ?」

と思ったときに、以前のやり取りを見返せます。

ネット検索の場合、

「どのサイトで見たんだっけ?」

となることがあります。

AIとの会話なら、

「この仕訳について話したところ」

をたどれば、当時何を考えていたのかまで分かります。

今回ブログを書いているのも、こうしたやり取りが残っていたからこそです。

自分で決めるから理解も深まった

最終的に今回の法人決算では、

AIに作業を丸投げする

のではなく、

AIと一緒に考えて、自分で判断する

というやり方になりました。

これが結果的によかったと思います。

もしすべてを誰かに任せていたら、

「税金はいくらでした」

「ここに署名してください」

で終わっていたかもしれません。

今回は一つずつ自分で確認したので、

  • 棚卸とは何か
  • 決算整理仕訳とは何か
  • 売掛金はなぜ発生するのか
  • 法人税申告書の別表はどうつながっているのか
  • e-TaxとeLTAXは何が違うのか
  • 申告と納税は別

といったことが以前よりかなり分かるようになりました。

AIは「詳しい人が隣にいる」感覚に近かった

今回の使い方を一言で表すなら、

詳しい人が隣にいて、分からないことをその都度聞きながら作業する

感覚に近かったです。

もちろん、本当の税理士のように申告内容を保証してくれるわけではありません。

責任を持って最終判断するのは自分です。

それでも、

「この処理って変じゃない?」

「こっちの考え方はどう?」

「この数字は何?」

と気軽に聞ける相手がいるだけで、作業の進み方はかなり変わりました。

ネット検索が不要になったわけではない

もちろん、AIがあればネット検索や公式資料が不要になるわけではありません。

むしろ、

AIに聞く
↓
論点を理解する
↓
必要に応じて公式資料を確認する

という流れが効率的でした。

最初から国税庁の資料を読むと、税務用語が多くて何を読めばいいのか分からないことがあります。

先にAIに、

「これはどういう制度?」

と聞いて概要を理解しておけば、公式資料も読みやすくなります。

AIを検索の代わりにするというより、

検索や公式資料を読むための案内役として使う

という感覚です。

今回の使い方

今回の法人決算では、主に次のような使い方をしました。

帳簿を確認する

仕訳帳や残高試算表を見ながら、おかしい残高や仕訳がないか確認。

分からない仕訳を聞く

取引の具体的な状況を説明して、どう考えるべきか確認。

複数のAIに聞く

ChatGPTとCodexの回答を比較して、違いがあれば理由を確認。

申告書を確認する

前年の申告書や今年の申告書を見ながら、各数字の意味を確認。

操作画面を見せる

e-Tax・eLTAXのスクリーンショットを見せながら次の操作を確認。

最後は自分で判断する

AIの回答をそのまま採用せず、必要に応じて公式資料も確認して処理を決める。

この繰り返しでした。

まとめ

今回、自分で法人決算と確定申告をやってみて、ChatGPTやCodexはかなり役に立ちました。

ただし、

AIに確定申告を任せた

という感覚ではありません。

むしろ、

分からないことをその場で相談できる壁打ち相手

として使ったことが大きかったです。

ネット検索だけで一人で調べていたら、途中でかなり時間がかかっていたと思います。

今回は、

疑問が出る
↓
AIに聞く
↓
理由を聞く
↓
必要なら別のAIにも聞く
↓
公式情報も確認する
↓
自分で判断する

という流れで進めました。

AIがあることで、経理や税務の専門知識が突然身につくわけではありません。

しかし、

自分で理解しながら進めるためのハードルはかなり下がった

と感じました。

今回の法人決算で一番大きかった収穫は、税金を自分で申告できたこと以上に、

会社のお金や税金について、自分で考えられるようになったこと

かもしれません。

この内容が良いと思ったら、いいね💖を押して教えてください!

組み込みオンライン学習システム"クミタテ"を作っています クミタテを見る
法人運営に関する雑記
シェアしていただけると嬉しいです!

コメント

タイトルとURLをコピーしました