自分用に作った組み込み機器…せっかくだから売ってみたいな…
個人開発している人ならだれもが考えたことがあるであろう販売への夢。
しかし、これがなかなか難しい…ので、その理由と現状をまとめてみました。
メーカーで製品企画やってる人は分かると思いますが、設計する以外にもやらなきゃいけないことたくさんありますよね。
あれらを全て自分でこなす感じです、個人開発するものをお金+労力で天秤にかけるとだいぶ不利かな、と。
まあ何はともあれいったん整理しましょう。
動画でも解説しています。
他社特許を侵害しないか
商品が他社の権利を侵害していないか、開発前に調べておく必要があります。
特許庁のサイトで特許公報を検索できます。
じゃあ特許は特許公報で調べるんでOK!…とはならないんですよね。
まず該当しそうな特許を網羅するのが難しいですし、請求項に書かれた内容を正確に読み取るのも困難。
なので弁理士にお願いするのが一般的ですが、これがまあ高い。
数十万円は軽く飛びます。
個人開発でサクッと作って売って、という規模感だったらこの時点でペイしないだろうと心が折れます。
法律に準拠した設計か
PL法(製造物責任法)に技適(電波法)、PSEマーク(電気用品安全法)など挙げるときりがないくらいです。
都道府県ごとにある工業試験場に行けばアドバイスもらえると思いますが、にしても1つずつ潰すのは労力がかかる。
1番怖いのがPL法に書かなかった事故が発生した場合に、賠償問題がついてまわることです。
何か起こったら一発退場です。リスクが高すぎる。
販路開拓
我々エンジニアは設計に長けていても、営業力に乏しいです…私もまさにこのタイプです。
特許も調べた、法律に準拠した設計にした、そしていざ販売しても集客が弱いと売れない状態となり、ここでもまた困難に遭遇します。
Amazonや楽天で売るのも、新規参入だと検索に乗せるだけでも難しいですし、何なら固定費を取られて赤字になりかねない。
難しいことはお金で解決できる
極端な話、これまで述べた困難はお金で解決できます。
それによって市場に出してから黒字に持っていけるだけのアイデア、モノなのか、そこでやっと分かると言ったところでしょうか。
キットとして販売すれば抜け道になる?
製品ではなくパーツ一式のキット販売するということであれば、何かと躓くことなくユーザーに届けることができるはずです。
SoCが抜け道の最有力かもしれない
業務委託をやっているとSoCでサービス提供するという組み込み開発のやり方があります。
これだと個人開発した物が売れるかも!詳細は下記ブログにて。
まとめ
個人開発した電子工作物を販売するには、特許調査、関係する法律への対応、販路開拓が必要になります。
お金があれば円滑に進められるかと思いますけど、そうでなければ博打になるかと。
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